「ラクにダイエットできる」とテレビで話題の「おからパウダー」。
「おからパウダー」をとると、どんな効果が期待できるのでしょう。
「おからパウダー」に含まれる成分とその働き、使い方と気軽にとれる簡単レシピをまとめました。
「おからパウダー」の効果
大豆から豆腐をつくる際、豆乳を絞ったあとに残ったものが「おから」。
古来、卯の花や「きらず」の名で親しまれてきた「おから」は、ゴボウの2倍もの食物繊維を含み、健康に欠かせないカルシウムやカリウムも豊富に含有。
さらに、肌の潤いアップや骨粗しょう症 に効果を発揮する「大豆イソフラボン」、抗酸化作用のある「大豆サポニン」、脂肪の代謝促進や脳の活性化に役立つと言われている「大豆レシチン」もたっぷり含むヘルシーフードです。
栄養豊富でローカロリー。美容と健康をサポートしてくれる「おから」はダイエット食品としても人気ですが、生の「おから」は傷むのがはやく日もちしないのが難点でした。
そこで注目を集めているのが「おから」を乾燥させた「おからパウダー」。
水分を多く含む「おから」はすぐに傷んでしまいますが、水分を飛ばして粉状にした「おからパウダー」は常温で数ヶ月保存が可能。
生の「おから」のように加熱する必要がないので、毎日の食生活に簡単に取り入れることができます。
しかも、水分を含むと約4〜5倍にふくれる「おからパウダー」は満腹感が得られやすいため、ダイエットにも最適。
100g中の糖質が約3gと低糖質な「おからパウダー」を、イモ類や穀類に置き換えることで、糖質もカットできます。
100g中の糖質量を比較すると、小麦粉が73.3g。
「おからパウダー」は3.2g。
糖質を約95%カットできます。
「おからパウダー」の使い方
「おから」を乾燥させた「おからパウダー」は豆くささがほとんどなく、料理や飲み物にさっと加えるだけで簡単に取り入れることができます。
たとえば「おからパウダー+ヨーグルト」は…
プレーンヨーグルト大さじ7〜8杯(100〜120g)に「おからパウダー」を大さじ1〜2杯加えます。
ハチミツやジャムを加えるとデザートっぽくなりますが、ダイエットしたい方はそのままがおすすめ。市販されている「おからパウダー」は粒の細かさがいろいろなので、舌に残るつぶつぶ感が気になる方は、できるだけ粒の細かい「おからパウダー」を選ぶとよいようです。
「おからパウダー」は料理や飲み物にそのまま加えるほかに、水や豆乳、牛乳を加えて「おから」として利用する方法、小麦粉やパン粉の代わりに揚げ物やお菓子に利用する方法、ハンバーグなどのかさましに加える方法などがあります。
「おからパウダー」を加える量は、味噌汁などの液体なら、小さじ1杯程度を目安に。
ハンバーグに加えるときは、挽き肉200gに大さじ2杯程度の「おからパウダー」を加えると、味や食感はそのままに、ふっくらボリュームのあるハンバーグに仕上がります。
さまざまな使い方ができる「おからパウダー」。
ダイエット外来専門医で『おからダイエット』の著者でもある工藤 孝文 さんによると、ダイエットで利用する場合は食前にとると満腹感が得られて食べ過ぎるのを防ぐことができるそう。
また、手軽で効果的な取り方としては、「おからパウダーコーヒー」がおすすめのようです。
体内のやせホルモン「アディポネクチン」を分泌させる効果がある「おからパウダー」は、同じくアディポネクチンを増やす作用のあるコーヒーに入れることで最強のダイエット飲料に!
ちなみに、「アディポネクチン」は、脂肪細胞が分泌する生理活性物質 の一種。動脈硬化や糖尿病を防ぎ、脂肪を燃焼させる働きがあるとされる物質です。
大豆たんぱくに含まれる「βコングリシニン」には、「やせホルモン」「長寿ホルモン」として注目を集める「アディポネクチン」を増やす働きがあると言われています。
「おからパウダーコーヒー」は、ホットコーヒーに「おからパウダー」を大さじ1〜2杯加えて混ぜれば完成。マイルドで飲みやすいソイラテ風ドリンクになります。
「おからパウダー」の簡単レシピ
最後に、火を通さなくてOKの「おからパウダー」ならではの簡単メニュー、「超簡単・おからパウダーサラダ」のレシピをご紹介します。
ポテトサラダのさっぱり版といった趣の1品。
「おからパウダー」は水でもどしてもよいのですが、豆乳を使うと、よりこくが出ます。
油脂分を控えめにしていますので、「ダイエットは気にせず、おいしく食べたい!」という方は、マヨネーズの量を多めに。
ハムのほか、シーチキンやサラダチキン、ゆで卵など、お好みの具材を加えてお召し上がりください。
◎超簡単・おからパウダーサラダ
【材料】(3〜4人分)
「おからパウダー」 小さじ4(20g)
豆乳 大さじ5と½(約80cc)
A(酢 大さじ3と½、塩 小さじ½、オリーブ油 小さじ½、マヨネーズ 小さじ1、粉チーズ 小さじ1)
キュウリ 1/3本
タマネギ小 1/3個
ハム 20g
黒胡椒 適量
【つくり方】
1 キュウリ、タマネギはスライサーで薄く切り、塩水につけておく。
2 「おからパウダー」に豆乳を加えて混ぜる。
3 Aの材料をよく混ぜ、2に加えて混ぜる。
4 1の水けをよく切り、3に加える。ハムも加えて混ぜる。
5 器に盛り、黒コショウを挽きかける。
「おからパウダー」20gは、水分を含むと「おから」100gくらいの量になりますので、分量にご注意ください。
また、使いかけの「おからパウダー」は湿気ないように袋をしっかり閉じて冷蔵庫で保管。できるだけ早めに食べきるようにしましょう。