みんな大好きな食パン。
ちまたにはいろいろな生地、形の食パンが出回っていますが、そもそも食パンとは、どんなパンのことを言うのでしょう?
食パンの定義を調べてみました。
食パンってどんなパン?
日本で「パン類」と呼ぶことができる食品の品質基準について、農林水産省「パン類品質表示基準」では次のように定義されています。
1 小麦粉またはこれに穀粉類を加えたものを主原料とし、これにイーストを加えたものまたはこれらに水、食塩、ぶどう等の果実、野菜、卵及びその加工品、砂糖類、食用油脂、乳および乳製品等を加えたものを練り合わせ、発酵させたもの(以下「パン生地」という)を焼いたものであって、水分が10%以上のもの。
2 あん、クリーム、ジャム類、食用油脂等をパン生地で包み込み、もしくは折り込み、またはパン生地の上部に乗せたものを焼いたものであって、焼かれたパン生地の水分が10%以上のもの。
3 1にあん、ケーキ類、ジャム類、チョコレート、ナッツ、砂糖類、フラワーペースト類およびマーガリン類並びに食用油脂等をクリーム状に加工したものを詰め、もしくは挾み込み、または塗布したもの。
さらに、「食パン」の定義は……
つまり、小麦粉その他の材料を混ぜて発酵させ、型に入れて焼いたものは、すべて「食パン」。
製法や材料、型の形状などに厳密な規定はないということですね。
というわけで、日本では角食パン、山型パンに加えて、フランスパン用粉でつくるハードトースト、全粒粉や雑穀入りの食パン、チョコレート入りにレーズン入りなど、さまざまなタイプのパンがつくられ、それぞれが「食パン」として人気を博してきたというわけです。
食パンに適した材料とは?
どんな材料を使ってもよいとはいえ、型に入れたパン生地をおいしく焼き上げるには、メインの素材である小麦粉選びが重要。
日本では、とくにふんわり、しっとり、口どけのよい食感が好まれるため、カナダ産やアメリカ産のたんぱく値の高い小麦粉を使った、きめ細かくソフトで弾力のある食パンが、長らく食パン界の王道とされてきました。
さらに最近は、国産小麦特有のもっちりとした食感を活かした「ごはんのような食パン」や吸水率100%以上の「しっとり食パン」、甘くリッチな「デニッシュ食パン」、地産地消の食材だけでつくる「地粉食パン」など、食パンの世界はますます多様化。
高級志向、健康志向ともあいまって、バラエティ豊かな食パンが続々とつくり出されています。
これからは、「朝食に食パン」だけでなく、おやつに、ディナーに、おつまみにと、さまざまなシチュエーションで自由に食パンを楽しむ時代。
さらにアイデアフルな食パンの登場を楽しみにしましょう。