【おすすめのレシピ本】川地あや香さん『おやつとスプーン』【レビュー】

おいしいレシピ本

 

山形で暮らす金工作家の川地あや香さんが四季折々、自分と家族のためにつくってきた「おやつ」を紹介するお菓子の本『おやつとスプーン』。

 

こちらの記事でもご紹介した『おやつとスプーン』のレシピで、実際にお菓子をつくってみた感想をレビューします。

『おやつとスプーン』眺めているだけでしあわせな【お菓子のレシピ本】
眺めているだけで、心が静かに、豊かになる。 そんなお菓子の本が出版されました。 『おやつとスプーン』 著者は、金工作家としてカトラリーやプレートなどの制作を手がけるかたわら、店舗をもたないお菓子屋さ...

 

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『おやつとスプーン』が届きました

 

注文した『おやつとスプーン』が届きました。

 

写真集のようなA5変型サイズ。

表紙を開くと、川地さんからのごあいさつ。
仕事場とクッキー缶の写真が添えられています。

 

 

疲れてきた自分のためにおやつを作っておこうという対策は
一人暮らしをしていた時代から同じです。
食べることが息抜きになる日もあれば
粉を混ぜて生地をのばす 作業そのもので
心が落ち着いていく日もあります。
自分で自分のバランスを調整する手段の1つです。(「ごあいさつ」より抜粋)

 

生地にふれて無心になって、
甘いものを食べて、ほっとくつろいで。

『おやつとスプーン』のレシピで、私もそんな時間を楽しみたいと思います。

 

川地あや香さん
金工作家、兼お菓子作家。東京芸術大学工芸科にて金工を学んだ後、飲食店勤務を経て2012年に山形県に移住。スプーンや製菓器具など食まわりのものを創作しながら、お菓子用のアトリエも構え「カワチ製菓」としての活動も始める。シンプルで温かみのある金工作品と、滋味深い素朴なお菓子が人気を集める。食や作品制作を中心にした小さな暮らしの記録をウェブサイトで日々発信している。
川地あや香/カワチ製菓 HP
山形に住む金工作家/菓子制作家の、川地あ...

 

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『おやつとスプーン」のレシピでお菓子づくり

 

 

おやつとスプーン』には、春夏秋冬の季節ごとの「おやつ」のレシピが70品ほど掲載されています。

クッキー、マフィン、ドーナツ、サモサ、パンケーキ、アイスクリーム、タルト、チーズケーキ、チョコレートケーキ、お焼き、蒸しパン、大根餅、ジャム……。

少しの材料でさっとつくれるお菓子から、豆腐クリームを使ったショートケーキ、ナッツとフルーツたっぷりの「フィグログ」、さらには酒粕や塩麹でつくるおつまみになるおやつまで。バラエティ豊かなレシピが紹介されています。

材料は薄力粉や全粒粉、きび砂糖、塩、植物油、ベーキングパウダー、豆乳など、身近にあるものが中心。

 

川地さんが撮影された写真がほんとうに素敵で、おいしそうで。すぐにもつくって食べたくなるお菓子ばかりです。

そんな中から今回は、出版案内のリリースで写真を見た時から「つくってみたい!」と思っていた「全粒粉クッキー」と、大好物のしょうがと白ごまが使われている「白ごましょうがクッキー」をつくってみることにしました。

どちらも「春」のページに掲載されているおやつです。

 

 

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「全粒粉クッキー」をつくってみました

 

店舗をもたないお菓子屋さん「カワチ製菓 」の活動を続けている川地さん。
全粒粉クッキーに手づくりの「おやつ」の焼き印を押した「おやつちけっと」は「カワチ製菓 」の定番商品のひとつだそう。

この写真が大好きで、まずは「全粒粉クッキー」をつくってみることにしました(こちらのお菓子はリリースにもレシピが掲載されていましたので、分量と手順を記載させていただきます)。

 

材料(つくりやすい分量)

  • 全粒粉 60g
  • 薄力粉 40g
  • 塩 小さじ1/3
  • ベーキングパウダー 小さじ1/4
  • 豆乳 25〜30g
  • きび砂糖または甜菜糖 25g
  • 好みの植物油 25g
  • ココナッツファイン(あれば) 5g

 

(写真上は右手前から時計まわりに「豆乳ときび砂糖を混ぜたもの」「全粒粉、薄力粉、塩、ベーキングパウダー」「ココナッツファイン」「太白胡麻油」)。 

 

つくり方

  1. 小麦粉と塩、ベーキングパウダーをボウルにふるい入れて泡立て器で混ぜ、ココナッツファインを加える。
  2. 別の小さなボウルに豆乳と砂糖を入れて泡立て器でよく混ぜる。
  3. 植物油を2に加えてなめらかな液体にする。
  4. 1に3を一度に入れ、ゴムベラで切るように混ぜ合わせ、ひとまとめにする。
  5. ラップに包んで厚さ5〜6mmにのばし、型抜きするか包丁でカットする。
  6. クッキングシートを敷いた天板にのせ、160℃のオーブンで8分、150℃で7〜10分焼いて天板にのせたまま冷ます。

 

計量したら、粉と液体を別のボウルで混ぜ、合わせてから切るように混ぜて。

粉けがなくなったらラップに包んで厚さ5mmにのばします(我が家には厚さ5mmのルーラーがないので紙を重ねて代用)。

今回は、型抜きしてオーブンへ。しばらくすると、香ばしいいい香りが漂ってきます。

 

全粒粉クッキー」の焼き上がり。

我が家のオーブンレンジは火力が弱いので、10分ほど長めに焼きました。

 

ベーキングパウダーが入っているので、ふっくら感もありながら、パリンと心地よい歯ざわり。小麦のうまみや香りがしっかり感じられるのは、きっと粉の6割を全粒粉にしているからですね。

 

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「白ごましょうがクッキー」をつくってみました

 

次につくったのは、「白ごましょうがクッキー」。

材料は、薄力粉、全粒粉、好みの砂糖、塩、白ごま、菜種油、豆乳、しょうがのすりおろし。

(写真上は右手前から時計まわりに「豆乳と生姜を合わせたもの」「粉とカソナード、塩」「白ごま」「菜種油」)

 

こちらはベーキングパウダーはなしで、全粒粉を4割配合。薄力粉が多めです。

つくり方は、

  • 薄力粉、全粒粉、砂糖、塩を合わせてふるい、白ごまを加える。
  • 菜種油を1に加えて両手ですりあわせる。
  • 豆乳としょうがを混ぜて2に加え、ゴムベラで粉けがなくなるまで混ぜる。
  • 生地をラップに包んで厚さ5mmにのばし、幅1cmにカット。
  • 天板においてねじり(そのままでも)、160℃のオーブンで15分焼く。

 

均一にひねれず、うねうねになりましたが一応完成。

焼成の目安は「160℃で15分」。我が家のオーブンレンジでは粉っぽさが残ったので様子をみながらさらに10分ほど焼きました。

 

白ごましょうがクッキー」が焼き上がりました。

胡麻の香ばしいいい香り。生姜がぴりっときいた大人の味。
バターや卵を使っていないのに、カリカリっと軽い歯ざわりで何本でも食べられます。

 

 

 

全粒粉クッキー」も「白ごましょうがクッキー」も、計量から焼きはじめるまで30分もかからないシンプルな手順。分量が粉100gと少量で、手近にある材料でつくれるのもうれしいレシピです。

 

プロセスもわかりやすく説明してくださっているので、不器用な私でもおいしくつくることができました。

ただ、塩やベーキングパウダーは小さじ1/3とか、1/4といった表記なので、目分量で入れると入れ過ぎることも。私は最初につくったときに塩が強くなり過ぎたので、次からは無精をしないで小さじ1/3、1/4が計れるスプーンを使用しました。

 

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季節を感じるお菓子の本『おやつとスプーン』

 

おやつとスプーン』は、タイトルの手書き文字も、写真も、川地さんご自身の手によるもの。

 

カバーと帯を外すと、扉には、1冊1冊手書きでサインされたかのような、署名とお名前がありました。

まるで、川地さん手づくりのレシピノートをプレゼントしていただいた気分。

 

春は「たまねぎのジャム」、初夏には「さくらんぼのコンポート」、秋が深まれば「さつまいものおやつコロッケ」、冬には「干し柿のビスコッティ」…。
この本は、地元食材でつくるレシピの数々が、山形の春夏秋冬の楽しみ方も教えてくれます。

 

 

『おやつとスプーン』には、たくさんの写真が登場します。

川地さんの仕事場やご自宅、鍛金技法で制作したスプーンや器などの金工作品、手づくりのお菓子、そして山形の四季折々の風景……。

 

中には、ふくふくとした小さな手でお菓子づくりにいそしむ、川地さんの息子さんの写真もありました。

 

大好きな人と一緒につくって、楽しく食べる。
そんな遠い昔の「おやつ」の時間をなつかしく思い出させてくれる一冊です。

 

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