最近は「恵方巻き」の廃棄問題がクローズアップされるなど、食べ残しや売れ残りなどが原因で、まだ食べられる食材が捨てられてしまう「食品ロス(フードロス)」が社会問題となっています。
パン屋さんにとっても「食品ロス」は大きな問題。
売れ残ったパンをできるだけ廃棄しないですむように再利用したり、売切れ仕舞いにしたり。パン屋さんたちはそれぞれに工夫を凝らしていますが、個人店にできることには限界が…。
そんな状況を改善していこうとスタートしたのが、パン専門のお取り寄せ・通販サイト「rebake(リベイク)」の「ロスパン」お取り寄せサービスです。
「ロスパン」お取り寄せサービスとはどのようなシステムで、どんなパンが届くのでしょう。
今回は、rebakeの「ロスパン」お取り寄せサービスについて、ご紹介します。
パンのロス削減をめざす「rebake」の取組み
食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品のこと。
日本の食品ロス量は 年間640万トンにものぼり、これを国民1人あたりに換算すると、1人ひとりがごはん茶碗1杯分の食べものを毎日捨てていることになるそうです。
食べられるのに廃棄せざるを得ないパンのロスを減らそうと、パン屋さんたちは売れ残ったパンを再利用したり、売れ残らないように製造量を減らして売切れ仕舞いにしたり。
さまざまな工夫をしていますが、閉店間際までバラエティ豊かなパンをそろえようとすると、どうしても売れ残ることに。また、パン店は天気によってお客さんの出足が左右されやすく、急に雨が降り出した日などは、パンがたくさん残ってしまうこともあります。
こうした「ロスパン」の削減に取り組んでいるのが、パン専門の通販サイト「rebake(リベイク)」です。
合同会社クアッガ が2018年12月に立ち上げたrebakeでは、全国のパンのお取り寄せサービスを実施。通常のパンのお取り寄せに加えて、食べられるのに廃棄になってしまう「ロスパン」の通販を積極的に行っています。
rebakeのサイトには、ロスパンを減らす取組みについてこう書かれています。
パン屋さんは、一つ一つのパンを、本当に大事に心を込めて作ってくれています。
朝早くから作業して、ようやくお昼前にお店に並ぶのが普通で、長期熟成のものだと前日夜から作業するパン屋さんも多くあります。
たくさんの人が買えるように出来るだけたくさん、だけど売れ残らないように微妙なバランスの数を、日々計算して作っています。
それでも悲しいことに、しっかりと考えて数を作って、万全の準備をして販売していても、ロスは絶対に避けられるというものではありません。
パン好きとして、おいしいパンたちが捨てられるのを少しでも減らしたい。
まだ食べられるおいしいパンを捨てたくない。
うまいやり方ではなくても、一つずつへらせたら素敵だなという単純な思いで、rebakeでロスパンを取り扱うことを決定しました。
パン好きとして、おいしいパンが捨てられるのを少しでも減らしたい。
その気持ちは同じです!
そこで、少しでも何かのお役に立てばと、「rebake(リベイク)」の「ロスパン」お取り寄せサービスを利用してみることにしました。
「rebake(リベイク)」でお取り寄せ
rebakeのロスパンをさっそく、注文。
お取り寄せの手続きは、4ステップで完了です。
- 会員登録する。
- 注文するパン屋さん、商品を決める。
- カードか銀行振込で代金を支払う。
- パンを受け取る。
北海道「ブーランジェリー ラフィ」さんに注文
たくさんあるパン屋さんの中から、どのお店にするか、相当悩みましたが、今回は、北海道・富良野の自然の中に佇むお店の写真と、おいしそうな「フルーツのロデヴ」に魅かれて、「Boulangerie Lafi(ブーランジェリー ラフィ)」さんのロスパンを注文することに。
「Boulangerie Lafiお得なおまかせロスpainセット」は、北海道産小麦を使用したパンが3000円分以上入っているそうです。
どんなパンが届くのでしょう。
楽しみ!
北海道から「ロスパン」が到着
「ロスパン」という性質上、到着日の指定はできませんが、受取り不可の日時を避けて配送してもらえるので、NG日をお伝えし、待つこと約3週間。
北海道から「Boulangerie Lafi(ブーランジェリー ラフィ)」さんの「ロスパン」が届きました!
ダンボールの箱を開けると…
80cmサイズのダンボール箱の中に、お店からのメッセージカードと、スペシャリテの紹介やパンの保存方法、温め方などが書かれたリーフレット。
そして、ていねいに包装されたパンたち。
全部並べると、こんな感じ。壮観です。
では、1品ずつ紹介していきますね。
セーグル
ライ麦粉、全粒粉入りの生地をバタールのように成形。
リベイクするとさくっと軽い食感に。かみしめると麦のうまみが広がります。
クロワッサン(2個)
発酵バター、牛乳、卵を使った「クロワッサン」。
当日焼きのようなサクサク感は味わえませんが、バターの豊かな香りでしあわせな気分。
クロワッサン オ ダマンド
クロワッサンにアーモンドクリームとスライスアーモンドをかけて焼いた1品。
甘く、香ばしく、ボリュームもたっぷり。
クイニーアマン
クロワッサン生地でつくった「クイニーアマン」。
甘じょっぱくて、クセになる味です。
パン オ ショコラ
バトンショコラをクロワッサン生地で包み、焼きあげた1品。
ボリュームがあって、食べごたえ十分。
チョコチップちぎりパン(3個)
ココア生地にチョコチップとホワイトチョコチップを練り込んだ甘いパン。
しっとり、ふんわりで、おやつにぴったり。
ほうれん草とチーズのパン
ほんのり甘く、ふんわり軽い食感の生地にほうれん草を練り込み、チーズをかけて焼きあげた、やさしい味のパン。
栗と黒豆のリュスティック
国産小麦らしいもっちりとした生地に、黒豆のほっくり感、栗の甘みがアクセントに加わった和テイストのハード系パン。
ゆずホワイトショコラ
ハード系の生地に国産ゆずピールとホワイトチョコレートを練り込んだパン。
リベイクするとゆずの香り、チョコの甘さがふんわり広がります。
フルーツのロデヴ
しっとり、もっちりでいて歯切れのいいロデヴ生地に、レーズンとオレンジピールが練り込まれています。
噛みしめると自然な甘みが広がって、そのままでもチーズと合わせてもおいしい。
ワインに合うフルーティな味わいのロデヴです。
今回、届いたパンは全部で13個。ハード系、ヴィエノワズリー、菓子パンと、バラエティ豊かなパンを楽しむことができました。
ちなみに、「Boulangerie Lafi」さんは2013年オープンのパン屋さん。店名の「Lafi」は、西アフリカの小国・ブルキナファソの言葉 で「良い」「天気」という意味だそうです。
「ブルキナファソ」は、ガーナやコートジボワールと国境を接する内陸の共和国。
Boulangerie Lafiのオーナーシェフ・出合祐太さんは、かつて青年海外協力隊の野球隊員としてブルキナファソで野球を指導したことがあり、ブルキナファソの野球代表チームの監督を務めたこともあるそうです。
「ロスパン」をなくすためにできること
パンの通販サイトを立ち上げるにあたって、rebakeではパン屋さん約200店にヒアリングを実施。その結果、小規模店で数%、中規模以上の店では10%以上のロスパンが出ていることがわかったそう。
そうした状況を改善するために「ロスパン」通販をはじめたrebakeでは、「ロスパン」の収益の一部を食品ロス削減に取り組んでいる団体に寄付しています。
「ロスパン」は予約制で、発送日は未定。
ロスの出方やウエイティングの人数によって数週間から数ヶ月待つこともありますが、ロスパンのお取り寄せをすることで、ほんの少しですが食品ロスに貢献できるのは、パン好きにとってもうれしいことですね。
rebakeの購入履歴には「ロスパン購入で救われた小麦畑の広さ」が表示されるようになっており、今回の「Boulangerie Lafiお得なおまかせロスpainセット」購入では、「約3.75㎡の小麦畑が救われた」ということでした。
rebakeで注文する方法
オーダーの仕方がわからないという方のために、ここからは、「rebake(リベイク)」で「ロスパン」を注文する方法をくわしくご紹介していきます。
では、さっそく「rebake」のサイトにアクセス!
rebakeサイトで「ロスパン」をチェック
サイトにアクセスしたら、まずはヘッダーの「お取り寄せパン」アイコンをクリック。
すると、rebakeでお取り寄せできるパンが、写真入りでずらりと出てきます。
その数、約290品(数値は2019年12月17日現在・以下同)。
商品名の上に青マークの「おすすめセット」とあるのは、通常のお取り寄せサービス。
「ロスパン」にはピンクの「ロスパン」マークが付いています。
「ロスパン」マークの横の「6人待ち」などの数字は現在のウエイティング人数です。
ここで絞り込み検索ボタンの「ロスパン」をクリックしてみましょう。
画面には「ロスパン」のみが表示されます(約170アイテム)。
価格は税込1000円〜3500円くらい。
2000円台で販売されている
「ロスパン」が多いようです。
続いて、ヘッダーの「パン屋さん」アイコンをクリック。
北海道から沖縄まで都道府県ごとの参加店の数と店舗一覧が表示されます。
店名を検索することもできるので、お目当てのパン屋さんがある方は
「パン屋さん」アイコン → 店名
で、検索するとみつけやすいと思います。
rebakeさんに参加しているパン屋さんは約140店。
「お取り寄せ」や「パン屋さん」のアイコン、
絞り込み検索で、気になるパン屋さんを
チェックしてください。
会員登録して「ロスパン」を注文
購入するパンが決まったら、まずは会員登録。
会員登録ボタンをクリックし、メールアドレス、パスワード、ニックネームなどを記入します。
すぐに、登録したメールアドレスに登録手続き用のリンクが送信されるので配送先住所などを記入して、登録を完了してください。
会員登録がすんだら、いよいよ「ロスパン」を注文。
商品名をクリックすると、送料込みの値段が表示されるので、OKなら購入手続きへと進みます。
北海道から首都圏へ冷蔵で配送する送料は1810円。サイズや配送方法にもよりますが都内のパン屋さんの場合、送料は1150〜1370円くらいのようです。
中には「送料込み」としているパン屋さんもあるので
店舗情報ページで確認してください。
支払い方法をクレジットカードにするか、銀行振込にするかを選んで「購入する」をクリックすれば購入手続きは完了です。
「ロスパン」の場合、どんなパンが送られてくるか、いつ送られてくるかは、お店で発生するロスの状況次第。
注文したら、あとはおいしいパンが届く日を楽しみに待ちましょう(配達NG日や希望の時間帯などは、rebakeサイトの「マイページ」で、パン屋さんとやりとりできます)。
「rebake」の「ロスパン」削減の取組み・まとめ
パンのお取り寄せ・通販 サイト「rebake(リベイク)」ではパンの廃棄量を減らすべく、全国のパン屋さんの「ロスパン」を配送するサービスを実施しています。
「ロスパン」とは、パン屋さんで売れ残ってしまい「まだ食べられるのに廃棄になってしまいそうなパン 」のこと。「ロス(廃棄)パン」といっても、お店で購入するパンと変わりのない、食品衛生上も問題のないパンです。
今までなら廃棄されていた「ロスパン」を消費者の手に届けることで、パンの廃棄量削減をめざすrebakeでは、「ロスパン」の収益の一部を食品ロスの削減に取り組んでいる団体に寄付しているそうです。
知らなかったパン屋さんや、一度は食べてみたかったパン屋さんのパンをおいしく食べて、食品ロスを減らせる rebakeさんの「ロスパン」お取り寄せサービス。パン好きの方はぜひチェックしてみてくださいね。
「食品ロス」については、こちらの記事でも紹介しています。よろしかったらご覧ください。