眺めているだけで、心が静かに、豊かになる。
そんなお菓子の本が出版されました。
『おやつとスプーン』
著者は、金工作家としてカトラリーやプレートなどの制作を手がけるかたわら、店舗をもたないお菓子屋さん「カワチ製菓 」の活動を続けてきた川地あや香さん。
山形で暮らす川地さんが四季折々、自分と家族のためにつくってきた「おやつ」のつくり方と、鍛金技法で制作したスプーンや器などの金工作品を紹介するレシピ本です。
道具を制作して暮らす日常の空気を含んだ本
『おやつとスプーン』について、川地さんはご自身のブログ「Kawachi」で次のように綴っていらしゃいます。
作品集でなく、レシピ本という形をベースにしたのは
まだ私も作品は試行錯誤中で日々変わっている最中だったことと、
スプーンなどは食べるシーンの脇役として出てくるくらいが心地よく、
この度は、気軽につくる(ほぼ卵やバターを使わない)おやつというものを介して、
ひとつの本をつくれたらと思いました。
(レシピに起こすことは、後悔するくらい大変な作業になりましたが、
1年を通してじっくりと、使えるレシピを試作しました)
写真もカメラマンさんを入れず、私が撮りためてきたものからなので、
道具を制作して暮らす、日常の空気を含んだ本になっています。
お菓子を作らない方でも、季節感を楽しんでいただけると思っております。
カワチ製菓という活動名で「日常おやつ」も制作しています。
山形の農家さんの、無農薬小麦粉や米粉がベースで、
できるだけ身近で安全な食材を使ったお菓子です。
『おやつとスプーン』は、タイトルの手書き文字も、写真も、川地さんご自身の手によるもの。
クッキーに押された焼き印も、川地さんの作品です。
誌面に流れるやわらかく、あたたかな空気感は、川地さんのブログの「diary」で紹介されている日常の風景そのまま。
おいしいおやつのお裾分けをいただいている気分になります。
シンプルな材料で気軽につくれるレシピを掲載
「おやつとスプーン」は2019年12月11日発売。
全粒粉クッキー、バナナマフィン、玉ねぎのジャム、豆乳はちみつアイスクリーム、りんごのシナモンケーキ、カッテージチーズ、酒粕レーズン、塩麹キャラメルナッツ。
書籍発行のご案内には、7つのレシピが紹介されていました。
全粒粉、豆乳、甜菜糖、菜種油……。
シンプルな材料で気軽につくれるおやつレシピ。
誌面を眺めているだけでしあわせな気分になるけれど、
おやつをつくる時間、食べる時間はもっと楽しいものになるに違いありません。
書名:『おやつとスプーン』
仕様:A5判変型(148mm×210mm)/ソフトカバー/128Pages(Full Color)
定価:本体1,500円+税
I S B N :978-4-7562-5230-2 C0077
発売日:2019年12月11日
発売元:パイ インターナショナル