福島名物として、その名を知られた二本松・玉嶋屋さんの「玉羊羹」。
つるんとしたゴムに入った羊羹の大きさは、ピンポン玉くらい。
はじめて手にした方は「どうやって食べればいいの?」と、戸惑われるかもしれません。
そこで、「玉羊羹」の開け方に加えて、賞味期限や歴史、おすすめの食べ方をまとめてみました。
玉嶋屋さんの【玉羊羹】の歴史
東北新幹線・郡山駅から東北本線に乗り換えて、福島方面へ約25分。
菊人形の里、そして高村光太郎の詩集『智恵子抄』で詠われた高村智恵子の故郷として名高い城下町・二本松の「名物」といえば「二本松羊羹」。
二本松羊羹の老舗といえば、江戸期創業の「玉嶋屋」 さんです。
「玉嶋屋」 さんは、楢の木の薪で羊羹を練る昔ながらの製法で、徳川将軍家に献上された伝統の味を今も守り続けている和菓子屋さん。
そんな玉嶋屋さんが「玉羊羹」を
つくりはじめたのは
昭和12年のことでした。
県や軍から「戦地へおくる慰問用の羊羹を開発してほしい」と依頼を受けた玉嶋屋六代目当主の和田又吉さんが考案したのが、ゴムに羊羹を流すという製法。
「いつまでも柔らかい羊羹を食べてもらいたい」と工夫を凝らした「玉羊羹」は当初、「日の丸羊羹」という名前でしたが、戦後、「玉嶋屋」 さんの「玉」の字をとって「玉羊羹」に。
今では、薪で炊いた二本松羊羹のおいしさを手軽に、楽しく味わえる1品として、二本松にとどまらず、福島の銘菓として人気を博しています。
【玉羊羹】の開け方
「玉羊羹」は、薪で練り上げた羊羹の上品な味わいと、ピンポン玉のような可愛らしい形、そして、ユニークな開け方が魅力。
開ける瞬間の快感は、
いちど体験するとやみつきです。
「玉羊羹」を開けるときは、まず、爪楊枝を用意します。
そして、片手に「玉羊羹」を持ち、爪楊枝でゴムをぷすっとひとさし。
すると、目にも止まらぬ速さでゴムが、ぷしゅっ、つるんっとむけて、この通り。
黒々と照り輝く羊羹があらわれます。
「ぷすっ」とさして「つるんっ」。ぜひお試しを。
【玉羊羹】のおすすめの食べ方
つるんとゴムがむけたら、あとは、そのままパクリ。
歴史ある二本松羊羹のさらりとした甘さ、小豆の上品な風味、なめらかな舌ざわりをご堪能ください。
渋めの日本茶との相性は抜群。
コーヒーや紅茶、ミルクにも合います。
ちょっと変わった食べ方がしてみたいという方には、「玉羊羹」を使った「あんバターぱん」もおすすめです。
つくり方はいたって簡単。お好みのパンに、食べやすく切った「玉羊羹」とほぼ同量のバターを挟むだけ。
有塩バターを使うと、
「玉羊羹」の甘み、こくがぐんと引き立ちます。
【玉羊羹】の賞味期限
玉嶋屋さんの「玉羊羹」の原材料は砂糖、小豆、寒天 のみ。
JR二本松駅から徒歩5分ほどの場所にある玉嶋屋さんの本店では、1個入り袋(118円)、5個入り袋(540円)から70個入りの箱詰め(7870円)まで、さまざまなサイズが用意されています。
大正7年の 大火で焼失後、翌年に再建された玉嶋屋さんの本店の建物は、国の登録有形文化財にも指定されています。
二本松を訪れた際には、歴史ある本店の建物に足を運んでみてはいかがでしょうか。
福島県二本松市本町1丁目88
TEL.0243-23-2121
玉嶋屋さんの店内の様子は、こちらのGoogleマップでもご覧いただけます。
まとめ
玉嶋屋さんの「玉羊羹」は本店のほか、玉嶋屋さんのオンラインショップでも販売。
福島県内のデパート、スーパー、道の駅などでも購入できます。
さらに、玉嶋屋さんの「玉羊羹」は二本松市の「ふるさと納税」の返礼品にも選ばれています。
【ふるさと納税】[二本松名物]玉羊羹・黒糖玉羊羹・桃玉羊羹・抹茶玉羊羹詰合せ【1077501】 価格:10,000円 |
江戸期以来の伝統の味を手軽に、楽しく味わえる「玉羊羹」。
ぜひいちどご賞味ください。